クロミプラミン
◯ この薬は
抗不安薬です。不安からくる問題行動を緩和します。
◯ 作用
第一世代三環系抗うつ薬。
神経細胞のシナプス前神経終末におけるセロトニン/ノルアドレナリンの取り込みを阻害することで、シナプス間隙のセロトニン/ノルアドレナリン濃度を増加させる。
モノアミン増加に二次的に起こる受容体の感受性変化を起こす。
これらによって抗不安作用、抗うつ作用を示す。
◯ 効能
分離不安、恐怖症などの不安が関与する問題行動に使用します。
行動トレーニングや環境調節などの行動療法と併用すると効果が上がります。
ゆっくりとした薬効なので、症状の緩和には数週間かかります。
投与量は体重に合わせて1日に1〜2回です。
◯ 副作用
投与開始1週間くらいはちょっと眠くなります。その後眠気は軽くなります。
てんかん、心疾患、甲状腺疾患は悪化する可能性があるので注意して使用する。
緑内障、尿閉は悪化するので使用しない。
具合が悪くなった場合は基礎疾患が悪化したせいかもしれません。副作用のせいだと思い込まずに、早めに病院にご相談ください。
◯ 相互作用
他の抗うつ薬と併用するとセロトニン症候群を引き起こす可能性があるので、併用はしない。
サプリメントは飲み合わせがわからないので与えるのは控えてください。
◯ 注意
この薬の投与を急に止めると離脱症状が起こる可能性があるので、急な休薬はやめる。
この薬は効かせ続けることが大切です。症状が良くなっても投薬回数を守って、最後まで薬を飲みきってください。
処方してから1ヶ月以上経過した薬は、変性する可能性があります。
余った薬は置き薬にしないで廃棄してください。