メトロニダゾール
◯ この薬は
細菌と原虫に効果があり、感染症の治療に使うお薬です。
◯ 作用
メトロニダゾールは細菌や原虫体内の酸化還元系によって還元を受け、ニトロソ化合物(R-NO)に変化します。このR-NOが抗菌作用や抗原虫作用を示します。また、反応の途中で生成したヒドロキシラジカルがDNAを切断し、DNAらせん構造の不安定化を招くことでも抗菌作用と抗原虫作用を示します。
◯ 効能
嫌気性細菌や原虫が原因による感染症で使用します。
肝臓病で肝性脳症を起こしている場合に腸内細菌を減らすために使用します。
投与量は体重に合わせて1日に2回です。
◯ 副作用
肝臓の数値が上がったり、血尿が出ることがあります。
まれに吐いたり、中枢神経症状(めまい、ふらつき、ころぶ、ケイレン)があります。
何らかの症状は基礎疾患悪化のせいかもしれません。薬の量を調節するので早めにご相談ください。
◯ 相互作用
フェノバルビタールは代謝を更新します。シメチジンは代謝を低下させます。スピラマイシンは拮抗する可能性があるので併用はしないでください。
ご自宅でサプリメントなどを与えるのは控えてください。
◯ 注意
この薬は効かせ続けることが大切です。症状が良くなっても投薬回数を守って、最後まで薬を飲みきってください。
処方してから1ヶ月以上経過した薬は、変性する可能性があります。
余った薬は置き薬にしないで廃棄してください。