エンロフロキサシン

◯ この薬は

抗菌薬です。細菌感染が原因の病気に使用します。

 

◯ 作用

ニューキノロン系の抗菌薬です。細菌のDNA複製を阻害することで、様々な細菌に対して殺菌的に作用します。濃度依存性に効果が増強されるので、体重に合わせた量をしっかり投与することが大切です。脂溶性が高いので多くの臓器に高濃度で移行します。

 

◯ 効能

皮膚、軟部組織、上部気道、肺、腸管、膀胱、前立線、眼、耳、鼻、歯周などで、細菌感染が

原因となっている病気で使用します。

投与量は体重に合わせて1日1回です。

 

◯ 副作用

下痢になることがあります。便がちょっと柔らかくなる程度でしたら心配ありません。形にならないくらいゆるい便をしたら、休薬してご相談ください。

吐くことがあります。一度だけ吐いたがそのあとは大丈夫、程度でした心配ありません。何度も吐いたり、食べなくなったりしたら、休薬してご相談ください。

何らかの症状は基礎疾患悪化のせいかもしれません。薬の量を調節するので早めにご相談ください。

 

◯ 相互作用

静菌的抗菌薬と併用すると効果が下がります。殺菌的抗菌薬と併用すると効果が上がります。

スクラルファートと同時に投与すると効果が減少するので、2時間はあけて投与します。

 

◯ 注意

この薬は効かせ続けることが大切です。症状が良くなっても投薬回数を守って、最後まで薬を飲みきってください。

猫に高用量投与により失明する可能性がありますが、これは特異体質によるもので発生は稀です。

若齢動物に投与すると軟骨に異常が起こる可能性があります。

 

 

処方してから1ヶ月以上経過した薬は、変性する可能性があります。

余った薬は置き薬にしないで廃棄してください。