プレドニゾロン

◯ この薬は

ステロイド薬、副腎皮質ホルモン薬です。アレルギー、炎症性疾患、免疫性疾患、腫瘍などの病気に使用します。

 

◯ 作用

体の中の副腎皮質から出るホルモンの一つがコルチゾルといいます。コルチゾルは体の中で様々な働きをしています。プレドニゾロンはコルチゾルを人工合成した薬で、抗炎症、免疫抑制、抗アレルギーなどの作用があります。これらの作用は投与量によって変わります。

 

◯ 効能

アレルギー性疾患(アレルギー性皮膚炎、犬アトピー性皮膚炎、猫好酸球性皮膚炎など)、炎症性疾患(口内炎、炎症性腸炎、肝炎、ぶどう膜炎など)、免疫性疾患(溶血性貧血、血小板減少症、リウマチ様関節炎など)、腫瘍(リンパ腫、リンパ球性白血病など)など、様々な疾患に使用します。投与量は体重に合わせて、1日1〜2回、または数日に1回です。

 

◯ 副作用

副作用は投与量や投与期間によって変わります。

食欲と飲水量と尿量が増えます。食事はいつもと同じ量で充分です。食べたいだけ与えると太ってしまいます。水は飲みたいだけ飲ませてください。尿量が多すぎて困る時はご相談ください。

数週間の投与で嘔吐や下痢になることがあります。休薬してご相談ください。

数ヶ月の投与で感染し易くなる、高血糖、肝障害、腎障害、副腎不全などが起こる可能性があります。定期的に診察や検査をすることで、効果があって副作用が少ない薬の量を見つけていきます。

 

◯ 相互作用

鎮痛消炎薬(NSAID)と併用すると胃腸に潰瘍ができることがあります。抗けいれん薬のフェノバルビタールなどと併用すると効果が減少します。プレドニゾロンはインスリンの効果を減少させます。フロセミドと併用すると低カリウムになることがあります。

 

◯ 注意

プレドニゾロンは少なめの投与量ではあまり副作用はありません。病気によっては多めの投与量が必要になります。その場合は効果と副作用のちょうどいいところを探しながら治療します。

多めの量を飲んでいる時期は生ワクチンの接種は控えましょう。

 

処方してから1ヶ月以上経過した薬は、変性する可能性があります。

余った薬は置き薬にしないで廃棄してください。