フェノバルビタール
◯ この薬は
抗てんかん薬です。てんかんによるケイレン発作を予防します。
◯ 作用
GABAの抑制性シナプス後性作用への反応性を亢進します。興奮性伝達物資であるグルタミン酸を阻害します。これらの作用によりニューロン興奮性を低下させ閾値を上げることで、抗てんかん作用が発現します。。
◯ 効能
特発性てんかんにおける、ケイレン発作のコントロールに使用します。投薬を始めて2週間くらいから効果が出てきます。効果と血液検査をみながら薬の量を調節します。この薬だけでコントロールしきれない場合は他の抗てんかん薬を併用する場合もあります。
投与量は体重に合わせて、1日1〜2回です。
◯ 副作用
多くの場合、多飲多尿多食があります。毎日の生活で困ってしまう場合はご相談ください。投与を始めて1〜2週間は大人しくなることがありますが、薬に慣れると元に戻ります。肝障害が起こる可能性がありますので、定期的に血液検査をする必要があります。
何らかの症状は基礎疾患悪化のせいかもしれません。薬の量を調節するので早めにご相談ください。
◯ 相互作用
抗ヒスタミン薬、麻薬、シメチジン、ケトコナゾール、クロラムフェニコールなどとの併用で効果が増強する可能性があります。ステロイド、β遮断薬、メトロニダゾール、テオフィリンの効果を減弱させる可能性があります。
◯ 注意
投薬を急に止めると、反動で強いケイレンが起こることがあります。薬の効果でケイレンが起こらなくなっても治ったと思わず、定期的に投薬を続けましょう。
処方してから1ヶ月以上経過した薬は、変性する可能性があります。
余った薬は置き薬にしないで廃棄してください。